2020.8.27
この作品の第一印象、それは「美しい」という言葉で表現されるでしょう。「美しい」という言葉はありきたりですが、この花籃から受ける印象を全ての人と共有するのには相応しい言葉です。
舟形花籃という名の通り、ゆったりと流れているような姿、陽の光を反射するように輝く清らかな色を眺めていると、複雑に考えなくともその心地良さが伝わってきます。
四代田辺竹雲斎は近年、空間を利用した竹のインスタレーションを制作しており海外からも注目されている竹工芸作家です。現代的なアートとして多くの作品を手掛けつつも、やはり明治から連綿と続く「田辺竹雲斎」としての伝統的な工芸作品も確かな技術で制作されています。
その伝統的な技法を存分に生かしたこの花籃は、大らかな印象を失うことなく、緻密で計算された細やかな仕事が見て取れます。
全体の大らかさとは反対に、細やかで複雑、そして多様な編み込みの高い技術には本当に驚かされます。
白錆と言われるこの竹材の準備には私たちが想像するより遥かに手間のかかる作業です。丁寧に、こつこつと進めて行く作業からは、古くから受け継がれてきた静かな過去の時間すら感じることができます。そうして出来上がる作品が、私たちに豊かな竹の美しさと面白さを見せてくれます。また落ち着いた気持ちで時間をかけて眺めていると、作り手のセンスや努力、背負っている歴史など、直接作品からは見えてこないものが、私たち受け取る側の想像を存分に掻き立ててくれます。
自然が作り出す竹の美しさ、人が作り出す高度な加工技術、そして作家が作り出す素晴らしい表現力。こういった美しい作品の存在を多くの人に知ってもらうことが、次世代に継承する原動力となることでしょう。
「舟形花籃 -帆風-」
サイズ:h23cm x w58cm x d24cm
四代田辺竹雲斎公式ページ
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