2020.5.8

京都店のご紹介　vol.4
漆工芸の美しさとその多様さ

日本の伝統工芸の代表として知られる漆芸は、古い時代より日本人に親しまれてきました。

ご存じの通り、漆の起源は古くその用途は様々です。過去、複数の遺跡からは接着・塗料の役割を担った漆の生活道具が出土し、時代を経るごとに乾漆を利用した仏像や加飾を施した貴族の調度品などが制作されていきます。また蒔絵は日本独自の漆技法のひとつとしてその価値が広く世界に知られるようになりました。そして今なお、食器などの日用品はもちろん現代アートの材料としても幅広く利用されています。
漆工芸は日本人に親しまれていると言えど、その伝統技術を伝える工芸作家や職人、良質な材料は減少しています。また安価に量産される道具の流通が、手仕事である漆工芸を衰退させつつあるのも現実です。

多様な漆工芸の美しさや手間を惜しまず作られたお道具の一部をご紹介します。こんなに素晴らしいものがあるんだ、と作り手の想いに心を寄せてみてはいかがでしょうか。